大地のうどん｜芸術的なごぼう天と豊前裏打会の輝く麺【福岡グルメ】

福岡のソウルフードと言えば？ラーメン？

観光客はそう思いがちですが福岡県民に聞くと違う答えのほうが多く返ってきます。福岡県民にとってのソウルフードはラーメンよりうどんなのです！

実際に数名の福岡県民の方に聞いてみましたが、ほぼ「うどん」との回答を頂きました。それくらい福岡ではうどんの文化が根強く、店舗数も多いのです。

かくいう自分も福岡ではラーメンと思っていたド素人でした。そこから一歩だけ進み、福岡うどん研究所を設立してほどなく食べに行ったのが「大地のうどん」です。

大地のうどん 博多駅ちかてん

2025年現在は福岡県内7店舗と東京1店舗まで拡大した大地のうどん。今回訪問したのは「博多駅ちかてん」です。地下街を通って行くと若干わかりにくいのですが、朝日ビルの地下２階にあります。

もともと並びのできる人気店ではありましたが、最近ではインバンド需要が高まりさらに加速。平日でも開店直後から並びが発生するほどです。この時は半分以上が外国人ではといった状況でした。

薄くスライスされたごぼうの天ぷらが円を描くように揚げられている！そしてスープも麺も輝いて見える艶やかさです。 

たっぷりのごぼう天にすっきりながら旨味がしっかりとしたスープ。いわゆる柔らかい優しい味というやつです。スープを飲んだ時点で人気店であることに納得。

しかし！気になる点がひとつ。

「麺にコシがないのが福岡うどん」だと思って食べたのに、大地のうどんは「やや細めの半透明な麺で、コシがあるちゅるん系」だったのです。

あれ？福岡うどんって？？大地のうどん初体験時の自分の福岡うどん経験値は「２」。これ以前に福岡で食べたことがあるのは、うどん平、資さんうどんだけでした。

コシがなくスープを吸ってもっちり重たい系うどん。なるほど、こういうのが福岡うどんというものなのか～！と納得していた経験値２。

そこに大地のうどんによって受けた『コシがないのに福岡うどん！？』 という混乱と疑問。それはどういうことだったのかは後ほど知ることになります。

豊前裏打会

北九州市小倉で発祥した「豊前裏打会」という麺好きが集まった会派があります。この会派に属しているお店の麺は

• もちもちシコシコの透明感がある
• のどごしつるっと感を出している

という特徴があるとのこと。そう、大地のうどんは豊前裏打会に所属しているお店だったのです。

なるほど、だからコシのあるうどんだったのか。そんなこともつゆ知らず、腑に落ちなかったのは当時の自分が福岡うどん経験値２だったからなのです。

しかしながら、大地のうどんが美味しかったのは間違いない！そしてそこから数年後に再訪してもやっぱり美味しい。麺もごぼう天も美味ですが、スープは特に好きです。

そんな自分から『ごぼう天はあまりスープに浸さないほうが良い』というアドバイスを文末に送らせていただきます。その理由はスープに油が出すぎてしまうから。それくらいごぼう天にボリュームがあるのです。