樽前山はすごい!札幌のすぐ近くにこんな別世界があったなんて!今回は徹頭徹尾で樽前山登山をオススメしますが、その理由となるポイントは3つ!
1:絶景
溶岩ドーム・支笏湖・羊蹄山・太平洋を望む森林限界を越えた360℃展望など非日常的な光景を見ることができます。
2:初心者向け
登山開始から30分せずに絶景が始まり、1時間で山頂にたどり着けるというお手軽登山。現役の火山で噴煙も出ていますが、噴火の恐れは極めて低いので安心。難易度も低くて危険はほぼない初心者向けコースです。
3:アクセス良好
車で札幌市中心部から1時間半、苫小牧や千歳から約40分という好アクセス!
今回のお話は「登山丸出しド素人、登山グッズなんて1つも持っていない自分が2020年8月に樽前山登山で感動した」というドキュメンタリーです。読み終わったらみんな樽前山に登りたくなるはずです!あなたはだんだん登りたくなーる。
ゲートから駐車場まではずっと砂利道が続きます。しかも7合目に近づくに連れて路面の凹凸が激しく…バイクで行くならオフロードバイクじゃないと厳しいでしょう。
7合目駐車場
平日の午前7時ですでに多くの先客が、ご来光目当ての泊まり組もいるそうです。自分も満車を懸念して早朝の到着となりましたが、思っていた以上に駐車スペースがあるので平日ならそうそう満車になることはなさそうです。
トイレはここが最後なのでお忘れなく!
展望台 ~5分経過~
展望台と言っても椅子がある程度でただの登山コースの途中です。支笏湖が綺麗に見えますが、登っていくともっと綺麗な支笏湖が待っていますよ。
登山開始から少しの間は草木の中を抜けるコースです。葉が身体に擦れるのを気にする方は長袖などの準備をお忘れなく。
森林限界 ~15分経過~
景色が木の中から一気に草原へと変化、あっさりと森林限界を突破しました。駐車場から森林限界までがすぐなので熊の心配もほぼなし!
木がなくなり見晴らし抜群!すでに満足感がすごい。
海が現れる ~30分経過~
太平洋と苫小牧市街地が見えてきた!平野感がすごい。
草の密度も下がってきて灰色成分が強くなってきます。
溶岩ドーム出現 ~40分経過~
樽前山の象徴・溶岩ドームが噴煙をもくもくさせていやがります。ここからは溶岩ドームの周囲をぐるっと一周する外輪コースに突入です。
左に見えるのが西山
右に見える急坂を登りきれば山頂
一周するのでどちら周りでも問題ないのですが、まずは山頂制覇しておきましょう!というわけで右を選択、反時計回りルートです。
山頂制覇 ~50分経過~
樽前山山頂である東山の標高は1022m。1000m程度なので空気の薄さを感じることもなく、高山病の心配もありません。たった50分で山頂に到達し、ここまでの景色を拝めるなんて・・・日本登山界のコストパフォーマンス頂点は樽前山なのでは!?
南側にははっきりとわかるカルデラの窪みと奥には太平洋。
北側は札幌方面。山頂から見下ろす支笏湖も綺麗の一言。手前の森の中に白っぽい部分があるのおわかりですか?あそこが駐車場です。1時間足らずでこんなに登ってきていたとは!?
斜面に走って麓まで続くこの線はなんだろう?
樽前山が隆起する時にできた亀裂?妊娠線のようなものでは!?という自分の予想でしたが、とある情報筋によると「雪解け水が侵食した通り道」が正解だそうです。
でも本当に雪解け水でこんなふうになる??侵食だとしたらもっと他の場所にも線がたくさんあってもいいような。未だに妊娠線説を捨てきれない僕です。
危険地帯?はすぐに抜け、道はもうすっかり安全な感じに。向こうに見える高い山が蝦夷富士こと羊蹄山です。ちなみに羊蹄山の標高は1898m、登山難易度は★5中の★2ほどで比較的初心者向き、登りは約5時間だそうです。
西山と東山の北側中間地点に到着、体力的にもまだ全然余裕です。ここでヒュッテ方面に進むと、外輪周回コースから外れて風不死岳を通って駐車場に戻るルートだそうです。
北側から見た溶岩ドームは東山よりもだいぶ距離が縮まりました。このあたりから硫黄の臭いが強まります。
目指す西山はポツンと塔みたいなものが建っているあの場所です。あれは溶岩ドーム観測のライブカメラで24時間中継されています → ❐樽前山ライブカメラ
西山山頂を前に急斜面が襲いかかる!西山と東山の直前の坂は土が深めで疲れる!!
ハァハァ・・・
溶岩ドームは西側から見るのが一番キレイだ、ハァハァ…。
西山山頂 ~2時間半経過~
標高は東山より少し低い994m、景色は東山よりも綺麗かもしれません。
ここまで来るとさすがに疲れが・・・コーラブレイクにしましょう!
下界を見下ろしながら飲むコーラは最高だー!
西山の急斜面を下ると、しばらくはなだらかな道のりになります。
斜面にできた大きくえぐれた5本の線、まるで巨人の爪痕のようですがこれは?
これも序盤に登場した斜面の線と同じく、雪解け水の侵食だそうです。それにしてもこの大きさは雪解けというより氷が滑り落ちて削られたとかでは?フィヨルドのように。しかし、なぜ「ここだけ」に大きな5本線が走ってるのかが不思議です。
樽前山神社奥宮 ~3時間経過~
本殿はここから直線距離で約19km離れた苫小牧市街にあります。おそらくここから本殿を見下ろせるのでしょうが、位置を知らなかった自分は探すことすらできず。今思えばマップで検索して探してみればよかったなと。
奥宮は石を積んで壁にし、屋根はコンクリートでガードするという雪にも耐えるしっかりとした造り。
奥社を越えればラストスパート!ここを登りきれば外輪一周の栄光が待っている…。
この太平洋ともそろそろお別れの時間です。
歩いた軌跡を振り返ると西山が寂しそうにこちらを見ていた。ありがとう西山。
外輪一周達成 ~3時間半経過~
外輪コースの起点となった分岐点まで戻ってきました。ただ僕はここで一周したと気づかずに再び東山の急斜面を登って山頂まで行っちゃったんですけどね。ここからヒュッテ方面に向かえば駐車場です。
駐車場まで1.3kmの下り坂もまた綺麗な景色でした。土がやや深いので滑って転ばないようにだけ注意!
7時15分に出発し、11時45分に無事駐車場に戻ってまいりました。登山名簿に下山時刻を記入して樽前山登山完了です!駐車場の車は出発時の2倍くらいに増えていましたが規制は入っていませんでした。
樽前山登山の動画
樽前山登山のまとめと注意点
所要時間
山頂往復だけなら約1時間40分、外輪一周も含めるなら約4時間。登山超初心者の僕がゆっくり撮影しながら、喋りながら歩いてこの時間です。
装備と服装
特に登山装備はいらないくらい初心者向けです。自分は普通のスニーカーで登りましたが大きな問題はなし、土の深いところで少し滑るくらいです。服装も至って普通、「晴れ・約21℃・風はほぼなし」というコンディションでは長袖が必要ないくらいでした。ただ山の天気は変わりやすいので、ウインドブレーカーくらいは持参したほうが安心です。
飲食物
売店はもちろん、自販機も一切ありませんので水分とエネルギー源は持参必須です。自分は500mlペットボトルを2本持参しましたが1本でも大丈夫な感じでした。
駐車場
満車になると5合目ゲートで待つかゲートから歩かないといけなくなります。休日は早い段階で埋まるらしいので遅くとも8~9時には着いたほうがいいそうです(係員さん談)。平日ならほぼ満車の心配はなさそう。
トイレ
駐車場のトイレを最後に出発したらトイレはありません。登山中にしたくなったら…、物陰はかなり少ないです。
携帯の電波
駐車場より下は電波が悪いですが、上は逆に電波がよくなります。部分的に途切れるものの、ほぼ全編生放送ができるくらいなのでSNSも余裕です。万が一のレスキューも呼べるので初心者には安心。
樽前山登山はオススメ度「S」に認定!ほら?登りたくなったでしょう?
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