『珍妙なモノレール』というフレーズで誘われて、思えば遠くへ来たもんだ。山奥の秘境のような奈良県天川村で未知の乗り物と出会う。そんな冒険譚、面不動モノレールに続く第2章です。
五代松モノレール
第1章では同じく天川村の面不動モノレールと鍾乳洞をクリア。
そこから少し移動した五代松モノレール乗り場から第2章は始まります。
乗り場から伸びる1本の線路が向かう先は鬱蒼とした山の中。面不動モノレールと同様にここも鍾乳洞のためのモノレールなのです。それにしても華奢で心許ないレールですが、ここをどんなマシンが走るのだろうか…。
モノレールは基本的に20分間隔の運行で、面不動モノレールのように呼び出し制ではありません。乗車料金は以下のとおり。上りか下りかで金額が異なる珍しいスタイルです。
出発の時刻が迫っているので急いで乗りこもうと振り返ったところで思わず笑ってしまいました。『えっ…、これなの?』
このマシンって、みかん畑とかで活躍しているあれですよね?
乗客の定員はたったの4人。体重制限は不明ですが、3桁の人ははみ出て厳しい可能性があります。なるほど確かにこれは経験したことのない珍妙さだ。
エンジンに火が点き、発車!はや…、くはありません。しかし我々は今まさに、あの細い1本レールの上をスリリングに走っているのです。地面が近いです!木も近いです!想像していたよりは揺れません!
簡素なボディでも力強く、急斜面をまっすぐにグイグイと登っていきます。
苔むした岩場の上も進んでいきます。もうこれは奈良のビッグサンダーマウンテンと呼んでもいいかもしれません。各席の前方には雨天用の傘を完備。この後スプラッシュするわけではないですよ。
テンションが上っている最中で名残惜しいですが、もうすぐこの旅も終わりです。乗降場では下り待ちのお客さんがすでに待機中。
5分間ほどの乗車でお疲れ様でした~。ちなみに歩いて登ると約10分だそうです。
降車後は下りのお客さんを乗せてすぐに出発。方向転換などはいたしません。帰りは後ろ向きに下りるのです。
五代松鍾乳洞
モノレールを降りたら奥の鍾乳洞入口へ。ここで洞窟の入場料を支払い、手荷物をガイドさんに預ける必要があります。鍵は掛けてくれるので財布などの貴重品もカバンにまとめて渡します。スマホやカメラは持って行ってOK!
今回の洞窟探検は自分、友人、見知らぬカップルの計4人パーティ。ここからはガイドさんの先導に従って進みます。ガイドさん足早だな…。
おや、ガイドさんが止まって振り返った。何かを言いたそうにこちらを見ている。
仲間にしますか?
▶ はい
いいえ
このように要所要所で止まっては解説を付け加えてくれます。
『あそこに人間の下半身のような』
それはセクシーとは程遠い不気味な脚だった…。
洞窟内の険しさは面不動鍾乳洞とは大違い。基本的に足場が悪く、濡れていて滑ることもあります。
天井に頭をぶつけることもあります。
『痛っ!』女性が頭をぶつけて度々声を挙げています。ヘルメットを嫌がっていた彼女もこれでわかったことでしょう、洞窟内で守ってくれるのは彼氏よりもヘルメットだと。
腰を曲げながら進み、手を使ってよじ登り、冒険感が止まらない。
なんて珍妙なんだ!
洞窟の後半になると起伏が増え、見どころの連続です。天井から伸びる巨大な牙。
石のつららが1cm伸びるのに必要な年月は約100年。それが「床の間の柱」にまで成長するには果てしない時間を要したわけで、もはや時間軸が違う空間なのです。
見どころとなる場所にはネームプレートが設置されています。説明書きはありませんが、ガイドさんが解説してくれますし、質問にもしっかり答えてもらえます。
見どころの連続を抜け、最後のカギで扉が開かれればダンジョンクリア!
攻略にかかった時間は10分少々、飽きずに楽しめるちょうど良い長さでした。五代松鍾乳洞は一見の価値ありです!
駐車場で採水
下山して駐車場に戻ってきました。駐車場は有料「車500円・バイク100円」なのですが、おそらく日本で唯一だろう面白い特徴があります。
車1台のスペースに1つずつ、なんと蛇口がついていて水が出る!?
洗車用…?ではありません。手洗い用でもありません。こんなところから名水百選の飲用水。驚きましたがこれが本当なのです。
これはこの一帯の石灰岩地層によってろ過された「ごろごろ水」と呼ばれる天然水で、ミネラルが豊富、まろやかな口当たりで飲みやすいのが特徴。
この水を汲みに来た際に順番で揉めないように、そして車に積み込みやすいように、1台に1蛇口というシステムの有料駐車場にしたそうです。それほど水を汲みに来る人が多く、超がつくほど大量に持ち帰る人も多いのだとか。
珍妙な五代松モノレールで軽いスリルを味わい、迫力ある鍾乳洞で悠久のロマンに浸り、駐車場の貸し切り蛇口で思う存分に喉を潤す、という面白い体験が出来るのはこの場所ならでは!そんな天川村での冒険譚Ⅱでした。
冒険と表現しましたが、体力的に大変というほどではありません。むしろ一番大変なのはここへのアクセスかも…。
五代松鍾乳洞(モノレール) | |
住所 |
奈良県吉野郡天川村洞川686-139 |
営業時間 |
9:30~11:30 / 13:30~15:50 |
定休日 |
冬期および荒天時休業 |
乗車料金 |
大人往復600円・小人往復300円 |
入洞料 |
大人450円・小人200円 |
駐車場 |
500円 |
公式URL | https://www.vill.tenkawa.nara.jp/tourism/spot/5164 |
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