札幌のすぐ近くにこんな異世界があったなんて!支笏湖の南隣に位置する樽前山にはすごい景色が広がっているのです。徹頭徹尾で樽前山登山をオススメしますが、その理由となるポイントは3つ!
1:絶景
溶岩ドーム・支笏湖・羊蹄山・太平洋を望む森林限界を越えた360度展望など非日常的な光景を見ることができます。さらにご来光は幻想的な美しさ。
2:初心者向け
登山開始から30分せずに絶景が始まり、1時間かからず山頂にたどり着けるというお手軽登山。現役の火山で噴煙も出ていますが噴火の恐れは低め。難易度も低くて危険はほぼない初心者向けコース、言わば遠足レベルで子供も登っています。山頂までなら札幌の藻岩山登山よりも楽です。
3:アクセス良好
車で札幌市中心部から1時間半、苫小牧や千歳から約40分という好アクセス
今回のお話は「登山丸出しド素人、登山グッズなんて1つも持っていない自分が樽前山登山で感動した」というドキュメンタリーです。読み終わったらみんな樽前山に登りたくなるはずです!登山動画も用意したので是非ご覧ください!
ゲートから駐車場まではずっと砂利道が続きます。しかも7合目に近づくに連れて路面の凹凸が激しく…バイクで行くならオフロードバイクじゃないと厳しいでしょう。
7合目駐車場
平日の午前7時ですでに多くの先客が、ご来光目当ての泊まり組もいるそうです。自分も満車を懸念して早朝の到着となりましたが、思っていた以上に駐車スペースがあるので平日ならそうそう満車になることはなさそうです。
トイレはここが最後なのでお忘れなく!
展望台 ~5分経過~
展望台と言っても椅子がある程度でただの登山コースの途中です。支笏湖が綺麗に見えますが、登っていくともっと綺麗な支笏湖が待っていますよ。
登山開始から少しの間は草木の中を抜けるコースです。葉が身体に擦れるのを気にする方は長袖などの準備をお忘れなく。
森林限界 ~15分経過~
景色が木の中から一気に草原へと変化、あっさりと森林限界を突破しました。高度ではなく土壌的に山上は木々が育たないっぽいですね。駐車場から森林限界までがすぐなので熊の心配もほぼなし!
木がなくなり見晴らし抜群!すでに満足感がすごい。
海が現れる ~30分経過~
太平洋と苫小牧市街地が見えてきた!平野感がすごい。
草の密度も下がってきて灰色成分が強くなってきます。
溶岩ドーム出現 ~40分経過~
樽前山の象徴・溶岩ドームが噴煙をもくもくさせていやがります。ここからは溶岩ドームの周囲をぐるっと一周する外輪コースに突入です。
溶岩ドームの左奥に見えるのが西山、樽前山におけるもう一つの山頂です。
右に見える急坂を登りきれば山頂
一周するのでどちら周りでも問題ないのですが、まずは山頂制覇しておきましょう!というわけで右を選択、反時計回りルートです。
山頂制覇 ~50分経過~
樽前山山頂である東山の標高は1022m。1000m程度なので空気の薄さを感じることもなく、高山病の心配もありません。たった50分で山頂に到達し、ここまでの景色を拝めるなんて・・・日本登山界のコストパフォーマンス頂点は樽前山なのでは!?
南側にははっきりとわかるカルデラの窪みと奥には太平洋。
北側は札幌方面。山頂から見下ろす支笏湖も綺麗の一言。手前の森の中に白っぽい部分があるのおわかりですか?あそこが駐車場です。1時間足らずでこんなに登ってきていたとは!?
斜面に走って麓まで続くこの線はなんだろう?
樽前山が隆起する時にできた亀裂?妊娠線のようなものでは!?という自分の予想でしたが、とある情報筋によると「雪解け水が侵食した通り道」が正解だそうです。
でも本当に雪解け水でこんなふうになる??侵食だとしたらもっと他の場所にも線がたくさんあってもいいような。未だに妊娠線説を捨てきれない僕です。
危険地帯?はすぐに抜け、道はもうすっかり安全な感じに。向こうに見える高い山が蝦夷富士こと羊蹄山です。ちなみに羊蹄山の標高は1898m、登山難易度は★5中の★2ほどで比較的初心者向き、登りは約5時間だそうです。
西山と東山の北側中間地点に到着、体力的にもまだ全然余裕です。ここでヒュッテ方面に進むと、外輪周回コースから外れて風不死岳を通って駐車場に戻るルートだそうです。
北側から見た溶岩ドームは東山よりもだいぶ距離が縮まりました。このあたりから硫黄の臭いが強まります。
目指す西山はポツンと塔みたいなものが建っているあの場所です。あれは溶岩ドーム観測のライブカメラで24時間中継されています → ❐樽前山ライブカメラ
西山山頂を前に急斜面が襲いかかる!西山と東山の直前の坂は土が深めで疲れる!!
ハァハァ・・・
溶岩ドームは西側から見るのが一番キレイだ、ハァハァ…。
西山山頂 ~2時間半経過~
標高は東山より少し低い994m、景色は東山よりも綺麗かもしれません。
ここまで来るとさすがに疲れが・・・コーラブレイクにしましょう!
下界を見下ろしながら飲むコーラは最高だー!
西山の急斜面を下ると、しばらくはなだらかな道のりになります。
斜面にできた大きくえぐれた5本の線、まるで巨人の爪痕のようですがこれは?
これも序盤に登場した斜面の線と同じく、雪解け水の侵食だそうです。それにしてもこの大きさは雪解けというより氷が滑り落ちて削られたとかでは?フィヨルドのように。しかし、なぜ「ここだけ」に大きな5本線が走ってるのかが不思議です。
樽前山神社奥宮 ~3時間経過~
本殿はここから直線距離で約19km離れた苫小牧市街にあります。おそらくここから本殿を見下ろせるのでしょうが、位置を知らなかった自分は探すことすらできず。今思えばマップで検索して探してみればよかったなと。
奥宮は石を積んで壁にし、屋根はコンクリートでガードするという雪にも耐えるしっかりとした造り。
ちなみに樽前山神社の本殿は苫小牧の市街地エリア、苫小牧工業高校の向かい側にあります。この日は雲で見えませんでしたが、奥社の方に向いて参拝するような形で建てられているのですよ。
奥社を越えればラストスパート!ここを登りきれば外輪一周の栄光が待っている…。
この太平洋ともそろそろお別れの時間です。
歩いた軌跡を振り返ると西山が寂しそうにこちらを見ていた。ありがとう西山。
外輪一周達成 ~3時間半経過~
外輪コースの起点となった分岐点まで戻ってきました。ただ僕はここで一周したと気づかずに再び東山の急斜面を登って山頂まで行っちゃったんですけどね。ここからヒュッテ方面に向かえば駐車場です。
駐車場まで1.3kmの下り坂もまた綺麗な景色でした。土がやや深いので滑って転ばないようにだけ注意!
7時15分に出発し、11時45分に無事駐車場に戻ってまいりました。登山名簿に下山時刻を記入して樽前山登山完了です!駐車場の車は出発時の2倍くらいに増えていましたが規制は入っていませんでした。
ご来光登山
この景色のご来光を見てみたい!と6月27日に再登山してきました。日の出時刻は夏至の直後ということで平地では3時59分、樽前山の東山山頂では3時51分、6月の日の出はかなり早い時間帯となります。
日の出2時間前:駐車場
日曜日ということもあり、午前2時に7合目駐車場に到着するとすでに先客が10台ほど。その後もご来光組はやってきて午前3時前には20台ほどに増えるものの、日曜日でこの状況ならばご来光組だけで満車という心配はなさそうです。
日の出1時間前:出発
山頂までは約50分、余裕をもって日の出1時間前の2時50分に登山開始です。登山に際して何かしらのライトは必要となります。自分はヘッドライトを使いましたが、スマートフォンのライト機能や懐中電灯でも代用は可。
日の出40分前
3時10分頃の空はすでに明るくなり始めています。
日の出25分前
3時27分には肉眼で十分視認できるほどに明るくなったのでライトオフ。月明かりもまた綺麗なので少し早めに登って正解。
日の出20分前
空はもうかなり青白くなっています。苫小牧の街の明かりと海が見えるものの、やや霞んでいるのが残念。
日の出10分前:東山山頂
3時41分、無事に東山山頂に到着。溶岩ドームと月の2ショットは結構レアだったり?
振り返って支笏湖を見ると、この時間ならではの独特な青さが美しい!
日の出時刻を過ぎて3時57分となりましたが、向こうの山にかかる雲が邪魔をして太陽はまだ見えてきません。
日の出
日の出時刻から10分以上経過した4時6分、ついにハッキリと太陽が顔を出しました。
日の出に照らされる支笏湖は幻想的。
眼下に広がる大地が緑色になっていく光景も幻想的。
溶岩ドームにも陽があたり景色がはっきりしてきたところで、外輪一周しておきますか!
日の出直後の外輪一周
横から照らされることによって出る外輪の明と暗が立体感をより際立たせる。ご来光を見て外輪一周を始める人もいれば、そのまま下山する人もいるし、朝日を見ながら食事をしている人もいます。
日の出後30分経つと奥に見える西山の山頂もすっかり陽の光に包まれます。
西山から見る支笏湖方面。まだまだ影は多いですが色味はだいぶハッキリと。
風不死岳方面。
日の出後2時間が経過してすっかり明るくなった支笏湖。
以上、樽前山の日の出でした。日の出から1時間は朝らしい幻想さを味わえます。それを越えると色味的には日中と大きくは変わらない感じに。なので朝焼け目的ならば日の出後に外輪を一周せず下山、もしくは樽前山神社までいってUターンでも良いかも知れません。
そしてとにかく6月は新緑が綺麗!早い時間から駐車場が大混雑していたのにも納得です!
所要時間
自分の経験をもとに、7合目駐車場からの所要時間の目安を算出してみました。ある程度歩ける登山初心者の方だとすると…
【山頂往復】約1時間40分(うち休憩10分)
【外輪1周】4時間~4時間半(うち休憩20分)
これでペースとしては平均よりもややゆっくりくらいだと思います。登山に慣れている方ならば1割くらい時間短縮できそう。特に山頂往復は楽しめる景色と労力を比較してコスパが抜群に良いのでおすすめですよ!
装備と服装
特に登山装備がなくても登れるくらいくらい初心者向けです。靴は滑りやすくなければ問題ありません。実際に自分は普通のスニーカーで外輪一周をしてきましたし、砂の深い部分だけ気をつけるくらいです。登山ポールを使用している人も少数。
服装は動きにくくなければ問題なし、普通に街中を歩く格好でも大丈夫です。「晴れ・気温21℃・風はほぼなし」というコンディションでは薄手の長袖1枚でいいくらいでした。ただ山の天気は変わりやすいので、ウインドブレーカーくらいは持参したほうが安心です。
飲み物と食べ物
売店はもちろん、自販機も一切ありません。持参する水分量の目安としては外輪一周で500mlペットボトル1本、心配なら2本。山頂往復だけならミニペットボトルくらいあれば十分です。
食料は特に必要とならないでしょうが、軽い非常食程度あればという感じ。それとは別に楽しみとして山頂で食事をしている人もチラホラいます。ご来光カップラーメンの人たちは結構いるようですね。
駐車場
7合目駐車場が満車になると5合目ゲートで待つか、ゲート付近に路上駐車をしてそこから歩くかになります。平日なら高い確率で駐車できるでしょうが、休日は注意!早い段階で埋まるのが当たり前らしく、できれば8時までに、遅くとも9時までには着いたほうがいいそうです(係員さん談・2020年8月)
ただし6月は登山客が多い時期なので状況は異なるようです。晴れ予報の日曜日は午前7時の時点ですでに満車、5合目ゲート前には20~30台の入場待ち、ゲートの付近には50台ほどの路駐が発生。さらに平日でも天気が良い日の9時~11時頃は満車になるかギリギリというのを経験しています。
新緑が綺麗な時期、夜明けが早い、気温が丁度良いという好条件が重なる6月はやはりベストシーズンなのでしょう。
トイレ
前述したとおり、7合目駐車場を出発したら戻ってくるまでトイレがありません。登山中にしたくなったら…、携帯トイレを使おうにも物陰はかなり少ない、むしろ全体的に見晴らしがいいくらいです。外輪一周をするなら絶対出発前に済ませておきましょう。ただ7合目のトイレはそこそこ臭います。
携帯の電波
駐車場より下は電波が悪いのですが、上は逆に電波がよくなります。部分的に途切れるものの、ほぼ全編生放送ができるくらいなのでSNSも余裕です。万が一のレスキューも呼べるので初心者には安心。
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